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ドライガーデン完全ガイド|“手入れのいらない庭”の作り方と費用

2025.11.05

お庭づくり

SNSで見かける砂利やアガベのあるおしゃれなお庭。「うちでもできるのかな?」と感じた方に向けて、
ドライガーデンの魅力や始め方をわかりやすくまとめました。

本記事では、ドライガーデンづくりの基本の考え方から、DIYのポイント、
土や石の選び方、プロに頼む場合の流れや費用目安まで詳しく解説していきます。

この記事でわかること

  • ドライガーデンのが人気な理由
  • 石・土・植物の選び方と配置バランスのコツ
  • 狭い庭でも広く見せるレイアウト&高低差の作り方
  • DIYでできる範囲とプロに任せるべき工程
  • 費用の目安

ドライガーデンとは?人気が高まる理由

ドライガーデンの定義

ドライガーデンとは、乾燥地帯の植物を中心に、砂利や石を使ってつくられる“水やりの少ない、砂漠のような庭”のこと。

日本では「手入れがあまりかからない庭」「雑草が生えにくい庭」として人気が高まっています。
アガベやユッカなど乾燥に強い植物をメインに、砂利や割栗石で地面を覆うことで、少ないメンテナンスでも美しい景観を保てるのが魅力です。

芝生や花壇のように季節ごとの植え替えや水やりがほとんど必要なく、自然の荒々しさや素材の質感を楽しめるのが大きな特徴。
見た目の“かっこよさ”と“暮らしやすさ”を両立した庭として、ドライガーデンへのリフォームも注目を集めています。

ドライガーデンの見た目の特徴とメリット

ドライガーデンの魅力は、何といってもその独特な世界観。

砂利や石の無骨な質感、アガベやコルジリネの鋭いフォルムが組み合わさることで、まるで海外の住宅のような洗練された印象になります。
夜にはライトアップを組み合わせることで、昼間とは違う陰影が生まれ、より一層ドラマチックな雰囲気に。

また、防草シートと砂利を組み合わせて施工するため、雑草が生えにくく、草取りの手間を大幅に軽減できます。
「見た目も機能も優れた庭にしたい」「忙しくても綺麗なお庭を保ちたい」という方にぴったりのスタイルです。

名古屋・愛知エリアで人気のドライガーデン

名古屋や愛知エリアは、夏場の日差しが強く、高温になりやすい地域です。

この「強い日差し」にも負けないアガベやユッカなどの植物が育ちやすく、見た目にもインパクトがあることから、
ドライガーデンは人気の外構スタイルとなっています。

高温多湿の環境でも管理しやすい“ローメンテナンスな庭”として支持されており、
排水性の良い構造にすることで、雨の多い時期でも根腐れを防ぎ、長く美しい状態を保てます。

さらに、シンプルモダンや平屋など、近年の住宅デザインとも相性抜群。
石や砂利の無機質な質感が、建物の直線的なラインと調和し、外構・エクステリア全体を引き締めてくれます。

名古屋など都市部では、玄関まわりや駐車場横の小スペースを活用してドライガーデンを取り入れるケースが増加中。
限られた面積でも存在感があり、家の印象を一気におしゃれに見せる効果があります。

ドライガーデンとロックガーデンの違い|家と暮らしに合う庭の選び方

ドライガーデンの基本構成|石と植物のバランス

ドライガーデンの石と植物の役割を理解しよう

ドライガーデンのデザインを考えるとき、最も大切なのが「石と植物のバランス」です。

石は空間の骨格をつくり、立体感や陰影を生み出す役割を持ちます。
一方で植物は、視線を集める主役としての役割を持ち、庭全体の印象を決定づけます。

例えば、溶岩石や割栗石などのゴツゴツした石を組み合わせ、
その間にアガベやユッカなど造形のある植物を配置することで、自然な高低差が生まれます。

石をランダムに積むだけでなく、“高さ・角度・距離”を意識して配置することで、
同じスペースでも奥行きがぐっと増し、完成度の高いデザインになります。

また、石と植物の「ボリューム比」を意識することも大切です。
石6:植物4のバランスを意識してみましょう。

石が多すぎると硬質な印象に、植物が多すぎると雑然とした印象になるため、バランスが重要です。
植物のが数年後にどれだけ大きくなるかを見越して、植え付け時にはあえて石の割合を多め(空間に余白を多め)にしておくことで、成長後も調和を保つことが出来ます。

ドライガーデンにおすすめの植栽(アガベ・ユッカなど)

ドライガーデンの魅力を左右するのが、個性的なフォルムの植物たちです。

代表的なのは、ロゼット状に葉を広げるアガベ、鋭いラインが印象的なユッカ、赤みを帯びた葉が美しいコルジリネなど。
どれも乾燥や強い日差しに強く、高温な地域でも育てやすい種類です。

中高木を1本シンボルとして植え、周囲にアガベやコルジリネを配置、足元にはグレビレアやセダムなどの低木を組み合わせると、バランスの良い立体感が生まれます。

背の高い植物→中木→低木→石や砂利という“高さのグラデーション”を意識することで、自然な流れのあるデザインになります。

テーマ(例:南欧風、砂漠風)を決めたり、使う植物の種類や石の色を絞ったりして“統一感”を出すことがで、
まとまりのあるドライガーデンに仕上がります。

おすすめの植栽や配置バランスについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

プロが選ぶドライガーデン植物12選|おしゃれに決まる植栽バランスと事例

ドライガーデンの作り方|小さい庭でもできる工夫

狭いスペースを広く見せるレイアウトの工夫

「うちの庭は狭いし…」とあきらめる方も多いですが、ドライガーデンは限られたスペースこそ映えるスタイルです。

ポイントは“視線の流れをデザインする”こと。
奥に向かって石や植物を少しずつ小さく、低く配置すると、遠近感が生まれ、狭い空間でも奥行きを感じられます。

また、中心となる主役を決めておくことも大切です。

たとえば、手前に割栗石を敷き、奥にアガベやユッカを配置することで、視線が奥へと抜け、空間が広く見えます。
通路やアプローチを斜めに配置するのもおすすめ。限られた面積でも動きが出て、立体的な印象に仕上がります。

さらに、植栽の密度を「高→低」にすることで、自然な抜け感が生まれます。

広く見せたい場合は、中央を開けて“余白”を作ったり、
砂利や化粧石を敷いて、すっきりとした印象にするとおしゃれなドライガーデンになります。

勾配・高低差で立体感を出すコツ

もうひとつのポイントは、“高さの演出”です。

平らに並べるよりも、あえて勾配や段差をつけることで、光と影が生まれ、デザイン性がぐっと上がります。

例えば、溶岩石や大きめの割栗石を少し埋め込むように配置し、
その周りに背の高いユッカやコルジリネ、中層にアガベ、低層にセダムなどを植えると、自然な高低差が生まれます。

植物の高さと石の形を活かして“山と谷”を意識することで、奥行きのある立体構成になります。

また、勾配をつけるときは排水性にも注意。
雨が多い日本の気候では、水が溜まりやすい場所を避け、わずかに水が流れるように傾斜をつけるのがコツです。

地面の仕上げに使う砂利や化粧砂を粒の大きさで変えると、素材の陰影が強調され、より自然な印象に。
石と植物が調和する“立体デザイン”を意識してみてください。

ドライガーデンの作り方|小さいお庭でも出来るおすすめ植物

ドライガーデンの土と石の選び方|長く楽しむ庭づくりのコツ

ドライガーデンに適した土の配合

ドライガーデンづくりで見落としがちなのが「土」の質です。
見た目を整えることも大切ですが、植物が健やかに育つためには、水はけのよい土がポイントです。

ドライガーデンに使う土は、通常の庭土よりも通気性・排水性を高める必要があります。
理想的なのは、赤玉土6:軽石(または砂利)3:腐葉土1程度の配合。

この割合なら、雨が降っても水が溜まらず、根腐れを防ぐことができます。

雨の多い地域では、さらに排水性を高める工夫が必要です。
植え込み部分の下に砕石や砂利層をつくり、余分な水が抜けるようにしておくと安心です。

特にアガベやユッカなど乾燥地の植物は湿気を嫌うため、水はけを確保することで、病気や根腐れを防ぎ、長く元気に育ちます。

DIYで施工する場合は、見た目の仕上げに集中しすぎず、
「水が流れる方向」「土の高さ」「防草シートの重ね方」などにも注意しましょう。

ドライガーデンの土の種類・配合を解説|プロが教える失敗しない“土づくり”

ドライガーデンの見た目を考慮した石の選び方・配置

ドライガーデンでは「石」の配置によって印象が大きく変わります。
石の種類・大きさ・色味の組み合わせ次第で、庭の雰囲気がまったく違って見えるので、自分好みの配置を考えてみましょう。

たとえば、
・溶岩石は黒やグレーでモダンな印象に
・割栗石はナチュラルで柔らかい雰囲気に
・川石は丸みがあり、優しく自然な表情に

住宅の外観やフェンスの色味に合わせて選ぶと、全体に統一感が生まれます。

配置のコツは、「高さ・角度・間隔」を意識すること。
石をまっすぐ並べるよりも、あえて少し傾けたり、奥に小さな石を添えたりすることで、自然に見える立体感が出ます。

また、同じ石を3〜5個ずつ“かたまり”で配置すると、バランスが取りやすいので、おすすめです。

見た目を整えるだけでなく、石の下に砕石や防草シートを敷いておくことで、雑草防止と排水性の両立も実現できます。
「水はけ」と「デザイン性」を両立させるのが、ドライガーデンを長く楽しむコツです。

石の種類・配置デザイン事例|ドライガーデンをおしゃれに見せる石の選び方

DIYでできること・プロに任せるべきこと

DIYで施工できる範囲

「まずは自分でやってみたい」という方も多いはず。
ドライガーデンは、部分的なDIYからでも始められる庭づくりです。

鉢植えやコンテナを使った小さなドライガーデンなら、ベランダや玄関前でも気軽に楽しむことができ、
ホームセンターなどで手に入るアガベやユッカを鉢植えで飾れば、“お試しドライガーデン”として雰囲気を楽しめます。

DIYで大切なのは、「無理をしないこと」。

全体を一度に完成させようとせず、まずは一角から始めてみるのがおすすめです。
季節の変化や植物の成長を見ながら少しずつ手を加えていくと、長く愛着の持てるお庭になります。

プロに依頼した方がいい作業とは

一方で、ドライガーデンには“見えない部分の工夫”が欠かせません。
特に排水・勾配・防草シートの施工、そして植物の配置設計は、プロの技術が仕上がりを大きく左右します。

例えば、防草シートの重ね方が甘いと、数か月で雑草が生えてしまうことも。
また、水はけを考えずに石や植物を配置すると、雨水が溜まり根腐れの原因になります。

このような“目に見えない部分”こそ、プロに任せることで安心・長持ちする仕上がりになります。

さらに、プロの施工では、家の外観や敷地の形状に合わせて、
「風の通り」「日当たり」「排水ライン」まで計算した設計が可能。

お庭全体をドライガーデンにしようと考えている方は、まずプロに相談してみると安心です。

ドライガーデンの費用とリフォームの流れ

一部のスペースに取り入れる部分施工

ドライガーデンにかかる費用は、施工範囲とデザインの規模によって大きく異なります。
まず、鉢植えや玄関前など一部のスペースに取り入れる部分施工の場合は、おおよそ10〜30万円前後が目安です。

この範囲では、砂利敷き・防草シート・植栽・ライトアップなどを組み合わせて、
少ない範囲でもデザイン性を高めることで、家全体の印象がより素敵な印象に変わります。

庭全体をリフォームする本格的なドライガーデン施工

一方で、庭全体をリフォームする本格的なドライガーデン施工では、
石・土・植栽・照明・排水設計を含めて50〜100万円前後が一般的な相場です。

敷地の広さや使う素材(溶岩石・アガベ・ライティング設備など)によって費用は変動しますが、
長期的に見れば「手入れが少なく維持コストも抑えられる庭」として、人気の高いリフォームです。

施工前には、現地調査→デザイン提案→見積もり→施工という流れが基本。
イメージが決まっていなくても、相談時に写真や図面を見ながら進められるので安心です。

手入れいらずのお庭にする方法|ドライガーデンにリフォーム

よくある質問(FAQ)

Q1. ドライガーデンって、雨が多い地域でも大丈夫?

もちろん大丈夫です。

高温多湿の地域でも、水はけを良くする「砂利+土の配合」や「勾配づくり」で対応できます。
根腐れしにくい構造にすれば、雨の多い時期でも安心して楽しめます。

Q2. メンテナンスは本当に少なくていいの?

芝生や花壇のような頻繁な水やり・草むしりは不要です。
防草シートや砂利を施工することで雑草を防ぎ、植物も乾燥に強い種類を選べば、月に数回のチェックで十分です。

Q3. 庭が狭くてもドライガーデンはできますか?

もちろん可能です。

玄関前や駐車場横などの小スペースでも、石の配置や植栽の高さを工夫すれば十分におしゃれなドライガーデンに仕上がります。
限られた空間ほど「見せ場」をつくることで印象的なお庭になります。

庭史ガーデンプランナーのコメント

ドライガーデンは、デザイン性と機能性を両立できる、今注目の庭スタイルです。

雑草や水やりの手間を減らしながら、美しい景観を保てるのが大きな魅力。
日差しの強い地域にもぴったりで、忙しい方でも気軽に楽しめます。

庭史では、「自分でも触れる庭」+「プロの仕上がり」の両立を大切に、素材選びからデザイン、施工まで一貫してサポートしています。

「手入れのいらないおしゃれな庭にしたい」「ドライガーデンを取り入れたい」そんな方は、まずはお気軽にご相談ください。

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