プロが選ぶドライガーデン植物12選|おしゃれに決まる植栽バランスと事例
2025.10.23
お庭づくり

乾いた質感の砂利や石、造形のある植物を組み合わせてつくる「ドライガーデン」。
手入れが少なく、おしゃれに見える庭として人気が高まっています。
ただ、実際に作るとなると「どんな植物を選べばいい?」と迷う方も多いはず。
この記事では、ドライガーデンにぴったりの植栽・植物を、庭史(にわふみ)の実績写真とともにご紹介します。
この記事でわかること
- ドライガーデンにおすすめの植栽・植物と特徴
- アガベの特徴と品種の解説
- 中高木におすすめの植栽
- お庭に動き・カラーアクセントを付けてくれる植栽の紹介
- 「主役・中高木・カラー・動き」の黄金バランスと配置の目安

主役になる“アガベ”系の植物
ドライガーデンの中心となるのが、存在感抜群の「アガベ」。
葉の形や色合いによって印象が大きく変わり、ひと株あるだけで空間がグッと引き締まります。
乾燥に強く、暑さにも強いアガベは、日差しの強い地域との相性も抜群。
ただし、冬場の冷え込みが気になる地域は、耐寒性の高い種類を選ぶことがポイントです。

① アガベ・アメリカーナ
葉が長く広がり、グレーがかったブルーの色味が印象的。
成長すると幅2m近くにもなる大型種で、ドライガーデンの主役にぴったりです。
存在感が強いため、1株だけでもデザインが決まり、
白い割栗石やシルバー系の砂利と組み合わせるとより美しく引き立ちます。
寒さにも比較的強く、地植えしやすい品種。
耐暑性・耐乾性にも優れており、ローメンテナンスなお庭におすすめです。
② アガベ・ホリダ
葉先のトゲが鋭く、シャープな印象を与えるホリダ。
全体的にコンパクトにまとまり、狭いスペースや玄関前に植えるのも最適です。
葉の縁に白いラインが入り、光を反射するとコントラストが際立ちます。
グレー系の石材やコンクリート調の外構と合わせると、モダンな雰囲気に。
耐寒性もあり、地植え可能。
すっとした印象のフォルムは、他の低木やグラスと組み合わせると上手くバランスを取ることが出来ます。
③ アガベ・チタノタブルー
近年、人気急上昇中のアガベ。
肉厚で短い葉に“鋸歯(きょし)”と呼ばれるギザギザ模様があり、アートのような造形が特徴です。
「チタノタ・ブルー」は、やや青白く発色する葉がモダンな印象を与え、
白い砂利や黒い石とのコントラストが抜群。建築デザインに馴染みやすいのも魅力です。
鉢植えでも十分存在感があるため、DIYで取り入れたい方にもおすすめ。
寒波時は屋内に取り込むことで長く楽しめます。
④ アガベ・笹の雪
小ぶりでコンパクト、さらに耐寒性が高いため、屋外でも越冬しやすい品種です。
葉の表面に白い模様が入り、その繊細さから「笹の雪」と名づけられました。
丸みのあるフォルムと繊細な白線が上品で、和モダンな住宅や門まわりの小スペースにもよく似合います。
地植えはもちろん、鉢植えや花壇の縁取りにも使いやすいサイズ感。
石や砂利との組み合わせで、上品なドライガーデンを演出できます。
⑤ アガベ・マピザガ
アガベ・アメリカーナよりやや小ぶりで、葉先が緩やかにカーブするのが特徴。
無機質になりがちなドライガーデンに自然な動きと柔らかさをプラスします。
青緑色の葉が美しく、日光を浴びると表情が変化。
中高木やグラス類と合わせると、自然なグラデーションが生まれます。
寒さにも比較的強く、冬でも地植えOK。
シンボルとしても、群植(2〜3株並べる)としても見栄えする万能種です。
下記の比率を意識すると、ボリュームと余白のバランスがとれたドライガーデンになります。
DIYで植栽する場合も、全体のシルエットを意識するだけでぐっと完成度が上がります。
- 主役1株(アガベ・アメリカーナなど)
- 中高木1本(ユッカ・ロストラータなど)
- 低木・グラス3株(ユーフォルビアやスティパなど)
高さと奥行きをつくる中高木
人気の植栽であるアガベを中心にしたドライガーデンは、低めの植物が多くなりがち。
そこで欠かせないのが高さと奥行きを出す中高木です。
ユッカやオリーブなど、乾燥にも寒さにも強い植物を1本取り入れるだけで、
空間に立体感が生まれ、デザインの完成度が一気に上がります。
⑥ ユッカ・ロストラータ
放射状に広がる細い葉と、スッと伸びた幹が印象的。
乾燥に非常に強く、寒さにも耐えるため、屋外でも越冬しやすい品種です。
グレーがかったブルーリーフがアガベとよく馴染み、全体を引き締める“構造美”をつくります。
特にアガベ・アメリカーナやホリダとの組み合わせは相性抜群です。
一本立てるだけでシンボルツリーのような存在感が出るため、限られたスペースの玄関まわりや駐車場脇にもおすすめです。

⑦ ユッカ・グロリオサ
“青年の樹”とも呼ばれるユッカの仲間で、日本の気候でも非常に育てやすい定番種。
ロストラータよりも葉幅が広く、力強い印象を与えます。
成長スピードが穏やかで、手入れの手間も少なく、
DIYでも挑戦しやすいのが魅力。地植えにすると毎年初夏に白い花を咲かせ、季節の変化も楽しめます。
複数本をグループ植えにするとボリュームが出て、他の植栽と組み合わせると立体感が生まれます。

⑧ オリーブ
シルバーリーフが美しいオリーブは、ドライガーデンの“柔らかさ”を担う存在。
日当たりと水はけが良ければ育ちやすく、剪定次第で高さを自在に調整できます。
アガベやユッカのようなトゲを持つ植物と合わせると、全体に丸みと優しさが生まれ、住宅外観にも馴染みやすくなります。
冬でも基本的に地植えで越冬しやすい品種です。
ただし寒波が続くときは、根元にマルチングをして保温すると安心です。
- ユッカ類で高さを出す
- アガベを前景に配置して主役に
- グラス系で足元を軽くまとめる
高さ・中間・低層のバランスを意識することで、DIYでもプロのような立体感が生まれます。
配置が難しい場合は、庭史の施工事例を参考にしてみてくださいね。
- 見積り・出張無料
庭づくり・エクステリアのご相談は「庭史」まで
カラーで遊ぶモダン系植物
ドライガーデンをより印象的に見せるポイントが、“葉色と質感の組み合わせ”です。
アガベやユッカのグリーンに、黒やシルバー、赤みを加えると、ぐっとモダンな雰囲気に。
植栽で“色をデザインする”ことで、シンプルな構成でも深みのある空間がつくれます。

⑨ ブラックティーツリー
オーストラリア原産の常緑低木で、黒みがかった葉色と赤褐色の幹が特徴。
乾燥にも強く、日当たりの良い場所でよく育ちます。
シルバーリーフのアガベやユッカと組み合わせると、“光と影のコントラスト”が際立ち、モダンで引き締まった印象に仕上がります。
冬の寒暖差がある地域では、北風を避けられる位置に植えると葉焼けや落葉を防ぐことが出来ます。

⑩ スモークツリー
初夏にふわっと煙のような花を咲かせる人気の落葉樹。
赤や紫、グリーンなど品種によって葉色が異なり、季節ごとに表情を変えます。
ブラックティーツリーの黒葉やアガベのシルバーグリーンと合わせると、カラーリーフのグラデーションが生まれ、やわらかな印象に。
乾燥にも比較的強く、日当たりの良い南向きの庭にぴったりです。
樹形が広がるため、門まわりやアプローチ脇に植えると、建物とのバランスを取りながら空間をやさしく包み込みます。
- シルバーリーフ × 黒葉でモダンに
- 白い割栗石 × 赤みの幹でコントラストを強調
- 寒色系の葉 × 暖色砂利で季節感を演出
色や素材のコントラストを意識すると、シンプルな配置でも高級感のある仕上がりに。
庭史では、植栽と石・砂利の“トーンバランス”まで含めたご提案を行っています。
石の種類・配置デザイン事例|ドライガーデンをおしゃれに見せる石の選び方
動きと抜け感を出すアクセント
ドライガーデンをより自然に見せるには、「動き」と「抜け感」を取り入れることが大切です。
風に揺れるグラス類や細いシルエットの植物を加えると、硬質なアガベや石との対比で庭に軽やかさが生まれます。
乾燥と寒暖差がある地域でも、ユーフォルビアやダシリリオンは育てやすく、ローメンテナンス。
主役を引き立てながら、ナチュラルな奥行きをプラスしてくれます。
⑪ ユーフォルビア・ティルカリ
細い枝が複雑に伸びる姿が個性的で、独特の立体感をつくるユーフォルビア。
乾燥に非常に強く、強い日差しにも負けない植物です。
冬場はオレンジ〜ピンクに色づくこともあり、季節ごとの変化が楽しめるのも魅力。
鉢植えでも映えるため、スペースの限られた玄関まわりにも取り入れやすい種類です。
⑫ ダシリリオン・ロンギシマ
細くしなやかな葉が風に揺れる様子が美しく、“風の通るドライガーデン”を演出します。
耐寒性・耐乾性に優れ、地植え可能。
放射状に広がるシルエットなので、アガベやユッカの足元に配置すると、空間全体にリズムが生まれます。
シルバーグリーンの葉色が石や砂利とも自然に馴染み、爽やかな印象に仕上がります。
“主役・高さ・動き”の3要素を意識すると、プロのような完成度のドライガーデンに。
庭史では、植栽と石の配置バランスまでトータルでご提案しています。
- アガベの硬質感 × グラスの柔らかさで抜け感を
- 石のサイズを変えると自然な流れが生まれる

よくある質問(FAQ)
「名古屋の冬でも育つ?」「土はどんなものを使えばいい?」「DIYでできる?」など、
ドライガーデンの植栽についてよくいただく質問にお答えします。
Q1. 名古屋の冬でもドライガーデンの植物は育ちますか?
耐寒性のある品種を選べば大丈夫です。
アガベ・笹の雪やユッカ・ロストラータ、オリーブなどは寒さに強く、地植えでも元気に育ちます。
寒波が心配なときは、鉢植えにして屋内で育ててあげると安心です。
Q2. ドライガーデンの土は普通の庭土で大丈夫?
水はけの良い砂質の土や、山砂+軽石を組み合わせるのが最適です。
粘土質のままでは根腐れを起こしやすいため、軽石やバークチップを混ぜて通気性を高めましょう。
Q3. 水やりの頻度はどのくらい?
植える植栽によっては真夏は週1〜2回、冬は月1回以下でも問題ありません。
鉢植えの場合は乾きやすいので、土の表面を触って乾いていたら水を与えるようにしましょう。
Q4. 植物の配置バランスはどうすればいい?
「主役1株+中高木1本+低木・グラス3株」が黄金バランスです。
アガベを中心にユッカで高さを出し、足元にユーフォルビアやグラスを添えると、
立体感と動きのあるドライガーデンに仕上がります。
Q5. DIYでもできますか?
小さな花壇や鉢植えならDIYでもOKです。
ただし、地植えで高さを出したり石を配置する場合は、排水や下地づくりが重要になります。
プロに依頼することで、見た目だけでなく耐久性の高い仕上がりに。
庭史では、デザインから植栽・石配置までトータルでご相談いただけます。
庭史ガーデンプランナーのコメント
ドライガーデンづくりで大切なのは、植物ひとつひとつの選び方だけでなく、「主役・高さ・色・動き」のバランスです。
それぞれの地域の気候に合わせた植栽を選べば、季節ごとに表情を変えてくれる庭を長く楽しめます。
自分でつくるのも素敵ですが、プロに相談することでより完成度の高い空間に仕上がります。
- 見積り・出張無料
庭づくり・エクステリアのご相談は「庭史」まで
-
カテゴリー
-
植栽図鑑(属性)
-
乾燥植物
-
オージープランツ
-
サボテン
-
多肉植物全般
-
-
最近の記事
-
入荷情報
-
カテゴリー
-
植栽図鑑(属性)
-
乾燥植物
-
オージープランツ
-
サボテン
-
多肉植物全般
-
-
最近の記事
-
入荷情報
よく読まれている記事
-

2025.9.26
駐車場の幅はどのくらい必要?1台・2台の寸法目安と施工のポイント
-

2025.5.9
アガベ・アメリカーナ|大胆で美しい“庭の主役”になる一株を
-

2025.10.1
スリット(目地)が決め手!駐車場をおしゃれに見せる素材選びと配置テク
-

2025.5.9
アガベ・マピサガ|大型アガベの頂点を極める一株
リクエスト受付中!
庭づくりのこと、シンボルツリーの種類、メンテナンスの仕方など
庭に関わるさまざまな疑問や知りたいことを庭史へお送りください。
庭史スタッフがその疑問にお応えして、発信していきます!









