雑草対策・剪定・水やりを楽にする方法|手入れの少ない庭×おしゃれを両立
2025.12.01
お庭づくり

「週末の草取りがしんどい」「枝が伸びて掃除が追いつかない」
新築から数年たち、庭の手入れが負担に感じてきた方へ。
せっかく作ったお庭も、掃除や管理が大変だと「楽しむ余裕」がなくなってしまいます。
この記事では、今ある庭を生かしながら手入れの少ない庭に近づける方法を、
愛知県を中心に駐車場などの外構施工や、ドライガーデン施工をおこなっている庭史(にわふみ)が分かりやすく解説していきます。
この記事でわかること
- ”手入れのいらない庭”に近づけるための基本の考え方
- 雑草・剪定・掃除・水やりを楽にする具体的な工夫
- 防草シート・砂利・グランドカバーの上手な使い分け
- 既存の木を活かして負担を減らす剪定リフォームのコツ
- 見た目も楽しめるローメンテナンスな庭デザインのポイント

“手入れのいらない庭”にするには「手入れを楽にする」ことが大切
「手入れのいらない庭」に近づけるためには、見た目を変えるよりも「手入れを楽にする」という意識が大切です。
庭の手間は、主に雑草・剪定・掃除・水やりの4つ。
この4つを改善することで、お庭全体の維持管理が楽になります。
- 地面(防草・排水)を整えて、雑草や泥はねを防ぐ
- 成長のゆるやかな植物・常緑低木を中心に配置する
- 掃除や水やりの動線を確保し、管理しやすくする
例えば、雑草が多い場所は防草シート+砂利仕上げに変えるだけでも草むしりの回数が少なくなります。
また、落ち葉が多い樹木の下にグランドカバー植物(リピア・タイムなど)を植えることで、掃除の頻度が減り、見た目も自然に仕上がります。
グランドカバーのメリットは、単に“緑が増える”だけではありません。

土の上にグランドカバーの葉が覆いかぶさることで、落ち葉が土に張りつかず、掃き掃除が楽になります。
さらに、泥はねや雑草の発生を防ぎ、保湿性も高める効果があるため、植物の根元を守る効果もあります。
つまり、落ち葉が減らなくても「掃除しやすく、汚れにくい環境をつくる」ことができるのがグランドカバーの強み。
防草シートや砂利と比べて、自然でやわらかな印象を保てる点も人気の理由です。
こうしたお手入れのしやすさの見直しは、お庭全体をリフォームと呼ぶほど大掛かりでなくても、日々の「小さなストレス」を確実に減らしてくれます。
さらに、老後まで見据える場合、動線設計も重要です。
通路の幅を確保し、段差を減らすことで安全性が上がり、落ち葉掃除や水やりの際に負担が少なくなります。
今のお庭を新しく作り直す必要はありません。
今ある庭を整えるだけで、日々のメンテナンスは驚くほど少なくなるのです。
雑草対策は“足元の見直し”で解決
草取りの手間を減らすなら、まずは地面=足元の見直しから始めましょう。
防草対策というと「草を抜く」「除草剤をまく」と考えがちですが、根本的に大切なのは“生えにくい環境をつくること”です。
地面を整えるだけで、お庭の印象も維持管理の手間も大きく変わります。

おすすめの防草リフォーム
- 防草シート+化粧砂利:見た目も自然で歩きやすい。玄関まわりや花壇におすすめ
- 固まる土:透水性があり、駐車場脇やアプローチにも使える。雨の日も泥はねしにくい
- グランドカバー植物(タイム・リピアなど):自然な緑で覆いながら防草。夏の照り返しも軽減
防草シートを使う場合は、端の重ねと固定が重要です。
ほんの数センチのすき間があるだけで、そこから雑草が顔を出します。
しっかり重ねてピン留めを行えば、数年単位で草むしりの手間を減らすことができます。
また、防草シートの上に化粧砂利を重ねると、紫外線の劣化を防ぎ、見た目の質感もアップします。
そして、砂利の粒サイズを均一にすると歩行時の安定感が増し、掃除もしやすくなります。
一方で、よりナチュラルな雰囲気を保ちたい場合は、グランドカバーを取り入れるのもおすすめです。
タイムやリピアなどの低木草種は、地表を覆って雑草の発生を抑えるだけでなく、
四季を通して自然な緑を楽しめる点も人気の理由。 防草シートや固まる土と違い、見た目に“やわらかさ”を残せるのが魅力です。
足元を整えるだけでも、庭の清掃・草取り・泥はねといった日常の手間をまとめて軽減できます。
「庭を全部やり替えなくてもできる」それがこの“足元の見直し”の良さです。

今ある木を“活かして減らす”剪定のポイント
「木を抜くのはもったいないけど、手入れが大変」そんなお悩みをよく伺います。
実は、木を減らすよりも“整えて減らす”方が、見た目も環境もバランスよく保てることがあります。
大切なのは、枝や根の成長をコントロールしながら“手がかからない形に整える”こと。
既存の木を活かす3つのコツ
- 年1回の軽剪定で済むよう、樹形をコンパクトに整える
- 根元を防草シート+砂利で仕上げて、雑草と泥はねを防ぐ
- 落葉の多い木の下にグランドカバーを植えて掃除を楽にする
例えばシマトネリコやモミジなど、成長が早い樹木は年数を重ねるほど管理が増えがち。
しかし、剪定のタイミングを春〜初夏にずらし、枝先を軽く整えるだけでも、
葉の密度が減り風通しが良くなることで病害虫も防げるようになります。

根元には防草シート+砂利を敷くと、雑草が生えにくくなり、見た目にもすっきり。
砂利が雨水を受け止めることで、泥はねやコケの発生も防げるため、掃除の回数を減らせます。
また、落葉の多い木の下にリピアやクラピアなどのグランドカバーを植えると、落ち葉が地面に張りつかず、ほうきで軽く掃くだけで済みます。
もし一部を入れ替えるなら、常緑で成長がゆるやかな低木を選ぶのもおすすめです。
アオダモ、オリーブ、スモークツリーなどは剪定回数が少ないのでおすすめです。
木を抜かずに「減らして整える」ことで、長く楽しめる庭へと変えていけます。
掃除・水やりを楽にする“動線と設備”の見直し
掃除や水やりが面倒になる原因は動線と排水にあるかもしれません。
「ホースが届かない」「落ち葉が溜まる」「雨のあと泥が跳ねる」など
こうした日々の“小さな不便”を見直すだけで、庭の管理はぐっと楽になります。

段差をなくして、掃除をしやすくする設計
たとえば、コンクリートの目地や段差の多い通路は、落ち葉や砂が溜まりやすく掃除が大変です。
平板やタイルを使って段差の少ないフラットな通路に変えると、ほうきやブロワーで一気に掃き掃除ができ、
日常のメンテナンスが簡単になります。
排水部分には砂利を入れると、水はけを保ちながら汚れが目立ちにくくなるうえ、コケやぬめりの発生も抑えられます。
- 通路は平板敷きにして、ほうきが通る幅を確保
- 排水溝まわりを砂利で仕上げて、落ち葉や泥詰まりを防ぐ
- 落ち葉が溜まりやすい角を石や植栽でやさしくカバー
植物の“水やりゼロ”に近づける工夫
水やりの手間を減らすには、動線と設備の改善が効果的です。
ホースの届かない場所に水栓を増やす、もしくは自動潅水(じどうかんすい)システムを導入するだけで、毎日の水やり負担を大きく減らせます。
特に最近は、タイマーやセンサー付きの自動潅水システムが人気。
雨の日は自動で停止するため、水の無駄を防ぎながら一定の湿度を保てるのが魅力です。
また、鉢植えや花壇など乾きやすい場所に設置するのもおすすめです。
こうした工夫で、掃除・水やり・泥はねの悩みを解決することが出来ます。
庭をまるごとリフォームする必要はなく、
今ある動線や設備を見直すだけで、老後まで安心して維持できる、手入れの少ない庭へ改善していきましょう。

見た目を保ちながら“長く楽しむ”デザインにしよう
「手入れの少ない庭=地味な庭」というわけではありません。
おしゃれなお庭にするポイントは、色と素材の“トーン”を揃えること。
石・砂利・植物の色味を統一するだけで、少ない要素でも洗練された印象に。
例えば、白い砂利とシルバーリーフの植物を組み合わせると明るく清潔感のある雰囲気に。
反対に、黒い石や深緑の植物でまとめれば、モダンで落ち着いた印象に仕上がります。
- 白砂利 × シルバーリーフで明るく爽やかに
- グレー石 × 黒葉でモダンな印象に
- グリーン × ウッドでナチュラルに
また、デザインを考えるときは、「主役・高さ・動き・カラー」の4要素を意識しましょう。
主役となる樹木や低木を中心に、高さのある植栽・グラス類でお庭にリズムをつけ、
カラーリーフで差し色を加えると、立体感のあるバランスが生まれます。

たとえば、オリーブやトネリコなどの常緑樹に、スモークツリーや黒葉のティーツリーを合わせると、
手入れの少ない植栽でも「奥行き」と「動き」を演出できます。
さらに、素材選びも大切です。
天然木を使うと経年変化で味わいが出ますし、樹脂デッキや人工芝を選べば、ローメンテナンスで見た目をキープすることも可能です。
ライフスタイルや年齢に合わせて、素材を選び直すだけでもお手入れはぐっと楽になります。
手入れの少ないお庭でも、「色・高さ・動き」を整えることで、 長く愛着を持って過ごせる空間に。
工事を最小限に抑えて、色や高さの設計を上手く行うことでお庭の印象は大きく変わります。

手入れの少ない庭は“ドライガーデン”がおすすめ
手入れの少ない庭づくりには複数の選択肢がありますが、庭史はドライガーデンをおすすめしています。
理由はシンプル。これまでご紹介した「防草・剪定・掃除・水やり」を減らすという考えと、
ドライガーデンの仕組みがぴったり一致しているからです。
ドライガーデンは耐乾性の高い植栽中心に、砂利や石を組み合わせたお庭です。

- 砂利・石を活かす設計=防草と泥はね防止に直結
- 耐乾性の高い植栽中心=水やり頻度が少ない
- 成長が穏やかな品種選択=剪定が最小限
“今ある庭”をドライガーデン寄りにチューニングする
草むしりが必要になってくる芝生のお庭の一部を
化粧砂利+耐乾性低木に置き換えることで年間のお手入れを大幅に楽にできるなど、
「全面改修」ではなく、負担の大きい場所から“ドライガーデン”に寄せていくだけでも効果は実感できます。
まずは一区画から始め、暮らしに合わせて段階的に広げるのがおすすめです。

ここでドライガーデンの施工例をご紹介します。
スモークツリーやオリーブ、アガベなどの耐乾性植物を使用し、
お手入れが少ないお庭に仕上げました。
また、使用する石の色や配置にもこだわり、モダンで落ち着いた雰囲気の住宅に合わせました。
詳しくは実績ページをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 今ある庭を全部やり替える必要はありますか?
いいえ、お庭の全てをリフォームする必要はありません。
雑草対策や剪定の見直し、砂利やグランドカバーの入れ替えなど、部分的な改善だけでも効果は十分にあります。
特に「歩く・掃除する」場所を中心に見直すと、日々の手入れがぐっと楽になります。
Q2. 老後を見据えた場合、お庭にはどんな素材が向いていますか?
滑りにくく、段差が少ない素材が安全です。
たとえば、化粧砂利・平板・樹脂デッキなどは歩行時の安定感があり、見た目も上品。
また、排水性のよい素材を選ぶと、雨の日も滑りにくく清潔に保てます。
Q3. 手入れのいらない庭は、DIYでもできる部分はありますか?
もちろん、あります。
砂利敷きや鉢植えの配置替え、防草シートの一部施工などはDIYでも対応できます。
ただし、排水や勾配を伴う部分は専門的な施工が必要になるため、プロに相談するのが安心です。
庭史では、既存の庭を活かした部分リフォームも承っています。
庭史ガーデンプランナーのコメント
“手入れの少ない庭”とは、ただラクをするための庭ではなく、“手入れが少なく、これからも長く楽しめる庭”のこと。
木や石、植栽をゼロにするのではなく、
暮らしに合わせて「整えて減らす」ことで、管理の手間を減らしながら心地よさを保ちましょう。

今のお庭を見直し、少しずつ整えていくことで、
年を重ねても気持ちよく過ごせる空間に変えていけます。
庭史では、既存の庭を活かしたローメンテナンス設計のご相談を承っています。
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