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その庭、実は危ない?狙われやすい外構の特徴と今からできる防犯対策

2025.10.01

お庭づくり

空き巣や侵入者が好むのは、「暗い・死角が多い・入りやすい庭」です。

特に「うちは大丈夫」と油断している家庭ほど狙われやすく、実際に愛知県を含む全国で住宅対象の侵入盗は依然として発生しています。
警察庁や県警のデータを見ても、窓や勝手口といった庭まわりからの侵入が全体の大半を占めており、庭の環境が防犯の強弱を左右していることがわかります。

必要以上に要塞のような外構にする必要はなく、ちょっとした工夫で「防犯に強い庭」をつくることができ、暮らしの安心度は大きく変わります。

たとえばフェンスやセンサーライト、防犯砂利、植栽の配置など、庭や外構を計画的に整えることで、侵入者に「入りにくい」と思わせる心理的な抑止力を与えることができます。

この記事では、防犯に役立つ外構アイテムや庭づくりのポイントを整理し、実際のデータを交えながら外構・エクステリア・お庭の防犯対策について、具体的な方法をご紹介します。安心で快適な暮らしを守るために、お家の外構・エクステリア見直してみませんか。

 

この記事でわかること

  • 愛知県・名古屋市における住宅対象侵入盗のデータ
  • 防犯に強い庭づくりの4つの基本ルール
  • フェンス・ライト・防犯砂利・植栽など具体的な対策アイテム
  • 組み合わせで効果倍増する防犯外構の事例
  • 空き巣に狙われやすい庭のチェックポイント

データで見る侵入盗(空き巣)の現状

侵入盗(空き巣)は「死角が多く入りやすい家」を好むと言われています。

では実際に、名古屋市を含む愛知県でどのような手口が多いのでしょうか。
公開されている統計データを見ると、その傾向がはっきりと現れています。

住宅対象侵入盗(空き巣)の発生形態(名古屋市・令和6年)

侵入手口の割合(名古屋市・令和6年)

名古屋市における住宅対象侵入盗の内訳(令和6年)。

発生形態では「空き巣」が約8割を占め、侵入手口は「ドア錠破り」「ガラス破り」「無締り」で全体の7割以上を占めています。
窓やドア周りの防犯対策が最重要であることがわかります。

出典: あいち防犯ナビ名古屋市発表資料愛知県警察「犯罪発生状況」より作成

防犯設計の基本ルール

「防犯に強い庭」を考えるうえで大切なのは、単体の対策だけではなく複数を組み合わせることです。

空き巣は、暗く人目につかず、短時間で侵入できる“死角の多い庭”を狙います。
そこで、庭や外構・エクステリアの設計に取り入れたい4つの基本をご紹介します。

「見せる部分」と「隠す部分」を組み合わせる

見通しのよいオープン外構は、空き巣にとって隠れにくい環境をつくります。

庭やアプローチのライトアップも有効で、防犯と同時におしゃれな雰囲気も演出することができます。
デザイン性を損なわずに防犯対策できるフェンスや照明を組み合わせた防犯外構は人気が高まっています。

一方でクローズド外構は、門扉や高めの塀でしっかり囲うスタイル。
外からの視線を遮るためプライバシー性は高まりますが、植栽や塀で囲いすぎると逆に空き巣の死角を増やしてしまうリスクもあります。

そのため、防犯の観点からは「見せる部分」と「隠す部分」をうまくバランスさせることが重要です。

 

家の周りに近づけさせない

不法侵入対策の基本はフェンス。高さや格子幅に配慮すれば「乗り越えにくく入りにくい庭」にできます。

さらに歩くと音が鳴る防犯砂利を勝手口や窓の下に敷くと心理的な抑止力に。
植栽ではトゲ植物(ピラカンサ・バラ・アガベなど)を配置し、自然なバリアをつくることも効果的です。

侵入に時間をかけさせる

侵入に時間がかかればかかるほど、空き巣は諦めやすくなります。

窓や玄関には二重ロックや補助錠を追加し、防犯フィルムでガラス破りを防ぐのがおすすめ。
DIYでも取り入れやすい方法なので、旅行や帰省など長期不在前の対策としても有効です。

特に補助錠や防犯フィルムはホームセンターや通販で手に入り、自分で施工できるアイテムも多くあります。

一方で、玄関ドアのシリンダー交換や大きな窓への強化ガラス設置などは専門業者に依頼するのが安心です。
DIYとプロの工事を組み合わせることで、コストを抑えつつ確実に防犯効果を高められます。

侵入を知らせる

最後に「知らせる」対策。定番はセンサーライトで、人の動きに反応して照らすだけで空き巣は強い警戒心を抱きます。

さらに防犯カメラや防犯ブザーを組み合わせると安心感がアップ。玄関や勝手口、犬走りや庭の死角などに設置すると効果的です。

このように「見せる隠すの組み合わせ・近づけさせない・時間をかけさせる・侵入を知らせる」の4つをバランスよく取り入れることで、防犯性と暮らしやすさを両立した庭づくりが可能になります。

庭の防犯対策|防犯アイテム別のポイント

庭の防犯対策は「単体」よりも「複数の組み合わせ」で効果を発揮します。
ここでは実際に取り入れやすいアイテム別に、効果や設置のポイントをご紹介します。

フェンス・門扉で侵入経路を遮る

フェンスは、空き巣の侵入経路を物理的に遮る最も基本的な対策です。

高さは2m前後を目安に、格子幅は足掛かりができないよう10cm以下にするのが理想。
門扉にはオートクローズ機能を備えれば閉め忘れを防げます。

最近はおしゃれなフェンスも多く、アルミ+木調ラッピングやルーバータイプなどデザイン性を損なわず防犯性を高められます。

外観と防犯を両立することで安心できる庭空間を実現することができます。

センサーライト・カメラで侵入を知らせる

センサーライトは侵入者に強い心理的プレッシャーを与えます。

人感センサーは人や動物の動きを感知し点灯、明暗センサーは暗くなると自動点灯する仕組み。
目的に応じて使い分けるようにしましょう。

設置場所は勝手口、外構の死角、玄関アプローチが効果的です。

さらに防犯カメラを組み合わせれば「見せる防犯」としての抑止力が高まります。
最近はソーラー式・Wi-Fi対応でスマホアプリ連動の商品もあり、DIY可能な商品も多くあるので設置のハードルも下がっています。

防犯砂利で心理的抑止をおこなう

防犯砂利は、歩くと大きな音が鳴る仕組みで侵入者を威嚇します。

効果を発揮するには3〜5cmの厚みで敷設し、勝手口・窓周辺など死角になりやすい場所や侵入の入り口になる場所に配置するのがベストです。

防犯砂利の効果は音だけでなく、雑草対策・ぬかるみ防止といった効果もあり、DIYで導入しやすく、庭の印象を損なわずに防犯性を高められるので人気の防犯対策です。

植栽で侵入防止をおこなう

美しい庭づくりと防犯を両立させるなら植物で防犯対策を行うのも有効です。

特にトゲを持つピラカンサ・バラ・アガベなどは不審者の接近を自然に抑止できます。
玄関脇や窓下に配置すれば、心理的・物理的バリアとしても機能します。

一方、高い生け垣や、密集した植栽は死角を増やすリスクもあるため、見通しを確保しながら配置するのがポイント。

植栽でおこなう防犯対策はデザイン性とプライバシー配慮を両立させやすく、おしゃれな防犯外構の一部として取り入れやすい方法です。
庭史(にわふみ)では、植栽と組み合わせたデザイン性と実用性を兼ね備えた、外構プランをご提案しています。

季節ごとに防犯対策をおこなう

庭の防犯は季節ごとに工夫することでさらに効果が高まります。

冬は日没が早いため、タイマー機能付きライトや常夜灯を設置すると安心です。

台風シーズンはフェンスの強度や砂利の飛散対策をチェック。
さらに、郵便物が溜まっていると空き巣に狙われる原因となるため、旅行・帰省時にはポストの確認や自動点灯ライトの設定を忘れないようにしましょう。

ケーススタディ|組み合わせで効果倍増

庭の防犯対策は「単体」よりも「組み合わせ」でさらに防犯力を発揮します。

ここでは代表的な3つのセットを例に、空き巣や不法侵入対策をご紹介します。

フェンス+砂利+ライト|王道の防犯セット

フェンスで侵入経路を物理的に制限し、防犯砂利で足音による心理的威嚇を加え、さらにセンサーライトで存在を知らせる
この3点の組み合わせは、王道の防犯外構です。

特に「死角になりやすい勝手口」や「窓まわり」に導入することで、侵入者が短時間で突破できない環境をつくれます。

庭の見通しを確保しながらライトアップすることで、防犯とおしゃれな雰囲気を同時に実現できるのも魅力です。

門扉+植栽+ライト|プライバシーと防犯の両立

「閉ざしすぎない」門扉と、防犯効果を持つ植栽、さらにセンサーライトを組み合わせる事例です。

ピラカンサやアガベなどのトゲ植物は、プライバシーを守りながらも接近を自然に防げます。

ライトを加えることで「ここは人目がある」という意識を与え、侵入意欲を下げる効果も。

植栽による景観性が高まるため、防犯性だけでなくおしゃれな外構を求める方にも人気です。
夜間のライトアップは住まい全体の安心感も高めてくれます。

砂利+ライト+防犯カメラ|DIYでも取り入れやすい

庭のイタズラ対策や不法侵入対策としておすすめなのが、防犯砂利・センサーライト・防犯カメラの組み合わせ。

DIYでも導入しやすいのがメリットです。

例えば砂利はホームセンターで入手しやすく、ライトやカメラもソーラー式・Wi-Fi対応を選べば電源工事不要で設置可能。
空き巣だけでなく、夜間のいたずらや不審者の接近にも効果を発揮します。

映像として証拠が残るカメラは心理的な抑止力も大きく、防犯と同時に安心感を手軽にプラスできる点が強みです。

  • フェンス+砂利+ライト:短時間突破を防ぐ王道防犯セット
  • 門扉+植栽+ライト:プライバシーと防犯性の両立
  • 砂利+ライト+防犯カメラ:DIYでも実践できる不法侵入対策

このように複数の防犯対策を組み合わせることで、単体では得られない抑止力が生まれます。
庭史では、外構・エクステリア・植栽・照明を組み合わせ、暮らしに合った「防犯×デザイン」の提案が可能です。

防犯チェックリスト

下記のチェックリストで、空き巣に狙われやすいポイントがないか確認してみましょう。
1つでも当てはまる場合は、庭の防犯の見直しが必要です。

庭や駐車場に死角はないか
勝手口や窓に補助錠や二重ロックを設置しているか
センサーライトや防犯砂利を設置しているか
植栽が侵入者の隠れ場所になっていないか
郵便物や宅配物がポストや玄関先に溜まっていないか
長期不在時(旅行・帰省など)の防犯対策をしているか
防犯カメラやブザーなど「知らせる」仕組みを導入しているか

よくある質問(Q&A)

庭の防犯について、実際にご相談いただくことの多い質問をまとめました。
導入を検討される際の参考にしてみてください。

Q: フェンスの高さはどのくらい必要?

防犯を目的とするなら2m前後が目安です。

格子幅は10cm以下にすると足掛かりがなくなり、乗り越えにくくなります。
デザイン性も大切にしたい場合は、おしゃれなフェンスとして人気のあるルーバータイプや木調デザインもおすすめです。

Q: センサーライトや防犯カメラはDIYで設置できる?

最近はソーラー式やWi-Fi対応のライト・カメラが増えており、電源工事不要でDIY設置できる商品も多くあります。
ただし、防犯カメラの配線などは専門業者に依頼した方が安心な場合もあります。

目的や設置場所によってDIYとプロ専門業者を使い分けましょう。

Q: 植栽を使った防犯って本当に効果があるの?

はい、特にトゲ植物は接近を自然に抑止する効果があります。

ただし生垣や密植は死角を増やすリスクがあるため、見通しを確保しながら配置するのがポイントです。
植栽は「防犯+おしゃれ」の両立ができるのも魅力です。

Q: 長期不在(旅行・帰省)のときはどうすればいい?

郵便物や宅配物がポストや玄関先に溜まっていると「留守」と判断されやすいため、注意しましょう。

あわせてライトの自動点灯機能やタイマーを設定すれば、在宅を装うことができます。
防犯砂利や、お庭(屋外)に設置するセンサアラームなどもプラスすれば、さらに安心です。

このように、庭の防犯対策はアイテムごとの特性を理解し、暮らし方や環境に合わせて取り入れるのが効果的です。

庭史ガーデンプランナーのコメント

防犯に強い庭の本質は、ひとつのアイテムだけに頼らず複数の対策を組み合わせることにあります。

外構・植栽・照明・防犯砂利を一体で考えることで、空き巣が嫌う「死角の少ない・時間がかかる」仕組みを作ることができます。

庭史では「防犯+デザイン+暮らしやすさ」を両立させたエクステリア・外構プランのご提案が可能です。

まずはこの記事内の防犯チェックリストでご自宅を確認してみてください。
そのうえで気になる点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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