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庭の暑さ対策でペットを守る|シェード・グリーンカーテン活用法

2025.09.08

庭づくり・育て方

夏の庭は犬や猫にとって楽しい遊び場ですが、猛暑や強い日差しは大きなリスクになります。
熱中症や肉球の火傷を防ぐためには、庭のシェードやタープ、水場づくりなどの暑さ対策が欠かせません。
今回は「日差し・床材・水分補給・グッズ」まで、お庭の暑さ対策のポイントをまとめてご紹介します。

犬や猫にとって夏の庭が危険な理由

近年では地球温暖化により、夏の平均気温が上がってきています。
そんな夏の庭には、犬や猫にとっては思わぬ危険が潜んでいます。

直射日光による体温上昇

犬猫は人のように全身で汗をかけず、体温調整が苦手なため、
日差しを浴び続けるとすぐに体温が上がり、熱中症につながってしまいます。

地面の熱による肉球火傷

真夏のアスファルトや人工芝は60℃近くまで熱を持つことがあり、足裏の肉球をやけどする危険があります。
散歩や庭遊びの前に地面を手で触れて温度を確かめることが大切です。

西日や風通しの悪さ

庭の向きや塀の配置によっては風が抜けにくく、夕方になっても熱がこもりやすい場合があります。
「日中を避けて夕方なら安心」と思っていても油断は禁物です。風通しや日陰を意識した庭づくりが欠かせません。

名古屋や周辺地域は特に夏の気温が上がりやすく、2025年の夏も猛暑日が続きました。おそらくこの傾向は今後も続くと考えられるため、短期的な工夫だけでなく、長期的な暑さ対策を意識した庭づくりが欠かせません。庭史では地域の気候を踏まえたプランニングが可能ですので、「どんな日除けがいい?」「床材は何を選ぶべき?」といった具体的なご相談もお気軽にお問い合わせください。

犬や猫の熱中症の症状と応急措置

真夏の庭遊びで特に怖いのが熱中症です。
犬猫は汗腺が少なく体温調整が苦手なため、直射日光や地面の熱を受けると短時間で体温が急上昇してしまいます。
症状の進行段階を知り、早めの対応を心がけましょう。

初期症状

呼吸が荒くなる(パンティングが続く)、よだれが多く出る、落ち着きがなくなるなどが見られます。
この段階で日陰や涼しい場所に移動させ、体を休ませることが大切です。

中期症状

嘔吐やふらつきが出始め、体温は40℃以上に達することがあります。肉球や耳を触ると熱く感じることも。
すぐに水で体を濡らす、打ち水をした場所に移動するなど体を冷ましてあげることが重要です。

重度症状

意識がもうろうとしたり、痙攣を起こすなど命に関わる危険な状態です。
こうなる前に手を打つことが最重要ですが、意識がもうろうとしたり、痙攣を起こすなどの症状が万一見られた場合は応急処置をしつつ速やかに動物病院へ連れて行ってください。

応急処置の流れ

1. 涼しい日影や室内に移動する
2. 水や濡れタオルで体をしっかり冷やす
3. 首・わき・内股に保冷剤や氷を当てて体温を下げる
4. 回復を待たずすぐに動物病院へ

熱中症のリスクを常に意識し、早期発見と迅速な応急措置を行うことが飼い主に求められます。

お庭の日差しをやわらげる工夫

夏のお庭遊びでは、ワンちゃん・ネコちゃんの暑さ対策「日影づくり」が欠かせません。直射日光を避けることで熱中症や火傷のリスクを下げ、室内の温度上昇も防げます。ここでは代表的な方法を3つご紹介します。

シェード・タープ・パラソルの違いと使い分け

  • シェード:建物やフェンスに固定する常設型。窓際に設置すれば室内の温度上昇も防げる。
  • タープ:ポールを使って設営する移動式。庭全体に大きな日影を作れるため、イベントやプール遊びにも便利。
  • パラソル:必要な場所だけにピンポイントの日影を作れる。犬や猫の休憩スペースや水場の上におすすめ。

グリーンカーテンの効果とおすすめ植物

植物をネットに絡ませて作るグリーンカーテンは、葉の蒸散作用で空気を冷やし、打ち水と同じように体感温度を下げます。
見た目も涼しげで、西日対策や緑化にも役立ちます。

  • 効果:西日対策、庭の緑化、冷却作用による体感温度の低下。
  • おすすめ植物:ゴーヤ、アサガオ、キュウリなど育てやすく、夏の間しっかり日影を作る植物がおすすめ。

屋根・パーゴラ・テラスの活用法

外構工事で取り入れられるテラス屋根やパーゴラシェードは、半常設型の日除けとして効果的です。
雨や紫外線も防げるため、犬や猫の休憩スペースに最適です。デッキと組み合わせれば風通しの良いリラックス空間が生まれ、家族も快適に過ごせます。

  • テラス屋根:雨よけも兼ねて室内の温度上昇を抑えられる。
  • パーゴラ:植物を絡ませれば庭の緑化効果もプラスできる。
  • デッキとの組み合わせ:風通しが良く、人もペットもくつろげる空間に。

庭史(にわふみ)では、シェードやパーゴラの設置、植栽を活かした日除けなど、外構・エクステリアと植栽を組み合わせたプランをご提案しています。
人もペットも快適に過ごせる庭づくりをサポートします。

床材を活かした暑さ対策

真夏の庭で犬や猫を遊ばせるとき、最も気をつけたいのが地面の温度です。アスファルトやコンクリートは60℃近くまで熱を持ち、肉球火傷の原因になります。そのため「どんな床材を選ぶか」で暑さ対策の効果は大きく変わります。

最適な床材は「芝」

結論からいえば、犬や猫にとって最も安心なのは天然芝や遮熱タイプの人工芝です。
足裏への負担が少なく、体感温度を下げてくれる効果も期待できます。

人工芝・天然芝の特徴と注意点

天然芝は見た目も涼やかで、葉が熱を遮るため夏場でも地表温度が上がりにくいのが大きな魅力です。クッション性があるのでシニア犬や小型犬にも安心で、庭全体の景観も美しく整います。ただし水やりや芝刈りといった手入れが欠かせず、尿による黄ばみや雑草の混入も避けられません。

人工芝は管理のしやすさが強みで、一年中青々とした庭を保てます。最近は遮熱仕様の製品もあり、通常タイプより地表温度を抑えられるのがメリットです。一方で、安価な人工芝は熱を溜め込みやすいため、真夏には逆に火傷リスクが高まることも。選ぶ際は遮熱機能の有無を必ず確認しましょう。

芝以外の選択肢、特徴と注意点

芝生以外の選択肢として人気なのが砂利やウッドデッキです。砂利は排水性が高く熱をこもらせにくいため、部分的に取り入れると便利です。雑草対策にもなる一方で、粒が小さすぎると足裏を痛める恐れがあるためサイズ選びが重要になります。

ウッドデッキは直射日光を和らげ、ペットが休むのに快適な場所になります。テラス屋根やパーゴラシェードと組み合わせれば日影ができ、真夏でも安心してくつろげる空間に。ただし定期的な塗装やメンテナンスを怠ると劣化が進みやすく、表面温度が上がることもあるので日除けとの併用が望ましいです。

打ち水や氷、涼しい時間帯の活用

床材に加えて、ちょっとした工夫も有効です。庭に打ち水をすれば表面温度を一時的に下げられ、体感温度の低下につながります。また、水場に氷を浮かべるとワンちゃん・ネコちゃんが遊びながら涼をとれる楽しい工夫になります。ただし氷の誤飲には注意が必要です。

さらに重要なのが時間帯の工夫です。真昼の炎天下は避け、朝や夕方など比較的涼しい時間に庭に出すことで、熱中症リスクをぐっと減らせます。床材の選び方と合わせて「いつ遊ばせるか」にも配慮することが、夏の庭を安全に楽しむポイントです。

水場・水栓を活かした暑さ対策

夏の庭で犬や猫を守るには、常に新鮮な水を用意できる環境が大切です。水場や水栓を設置しておくことで、こまめな水分補給はもちろん、体を冷やす工夫にも役立ちます。

飲み水の確保

庭で遊ぶ際にはいつでも飲めるように、水入れを日陰に置いておきましょう。
屋外用の自動給水器を水栓に接続すれば、留守番時でも安心です。

足洗い場やシャワーの活用

散歩帰りや庭遊びのあとに足を洗える水栓は、清潔を保つだけでなく、肉球の熱を冷ます効果もあります。
ミストシャワーを設置すれば庭全体の温度を下げられ、ペットも楽しみながら涼めます。

打ち水との組み合わせ

水栓があれば打ち水も簡単に行えます。デッキや芝に水をまけば地表温度を下げられ、体感温度もぐっと下がります。
水場を上手に使うことで、庭全体がワンちゃん・ネコちゃんにやさしい「クールスポット」へと変わります。

お庭の暑さ対策グッズ

床材や日陰づくりに加えて、暑さ対策グッズを取り入れることでさらに安心して庭遊びができます。ここでは「体を冷やすグッズ」「肉球を守るアイテム」「屋外の犬小屋の環境改善」の3つをご紹介します。

体を冷やすグッズ

クールマットは寝転ぶだけで体温を下げられる便利なアイテムです。ひんやりベストは水に浸して着せるタイプで、散歩や庭遊びのときにおすすめ。ミストシャワーを設置すれば庭全体の温度を下げられ、犬や猫も遊びながら涼を感じられます。

肉球保護

真夏の地面は60℃近くに達することもあり、肉球の火傷防止が欠かせません。ドッグシューズを履かせれば熱い地面から足を守れます。ただし慣れない犬猫も多いため、短時間から少しずつ練習してあげると安心です。

屋外の犬小屋の環境改善

庭で外飼いをしている場合は、小屋の環境管理が重要です。水場を近くに設け、断熱材を取り入れることで暑さを和らげられます。さらに最近は小型クーラーや冷風扇を導入する飼い主も増えており、熱中症対策として有効です。

夏の庭で気をつけたいこと

床材や日除けの工夫に加えて、日々のちょっとした管理で犬や猫の安全性はぐっと高まります。
ここでは「熱中症予防の再確認」と「蚊対策」の2つを押さえておきましょう。

熱中症対策の再確認

こまめな水分補給と、庭の中にしっかり日陰を確保することは基本中の基本です。打ち水やシェード設置と合わせて、常に新鮮な水を用意しておきましょう。朝晩など涼しい時間帯に庭で遊ばせる工夫も、熱中症のリスクを下げる大切なポイントです。

蚊対策

夏は蚊が多く発生し、刺されると犬や猫のストレスになるだけでなく、フィラリア症など病気のリスクも高まります。庭に蚊取り器を設置したり、防虫ネットで犬小屋やデッキ周りを囲うと効果的です。外で過ごす時間が多い犬や猫には、動物病院でのフィラリア予防も忘れずに行いましょう。

エクステリア×植栽で、夏に強い庭をつくろう

夏の庭を安全で快適にするためには、グッズや工夫だけでなく、外構・エクステリアと植栽を組み合わせた総合的な対策が大切です。庭史ではプロの視点から「庭にクールスポット」を設計し、犬や猫と家族が安心して過ごせる空間づくりをお手伝いしています。

シェード設置やデッキ施工

建物の形や庭の向きに合わせてシェードを設置したり、風通しの良いデッキを施工することで、暑さをやわらげる快適なスペースをつくります。犬や猫が休憩できる影をしっかり確保しつつ、人もくつろげる場所に仕上げます。

植栽による自然な日陰

グリーンカーテンや高木を取り入れた植栽計画で、自然な日影と緑の涼感を演出。西日をやわらげ、庭全体の景観も美しく保てます。犬や猫の健康と家族の快適さを両立する「夏に強い庭」をご提案します。

よくある質問(Q&A)

Q. 真夏でも犬や猫を庭に出して大丈夫?

炎天下の時間帯は避け、朝や夕方など涼しい時間を選べば比較的安全です。
必ず水分補給と日陰を用意しましょう。

Q. 打ち水は効果がありますか?

 一時的ですが地面の温度を下げる効果があります。
シェードや芝と組み合わせることで、より快適な環境づくりに役立ちます。

Q. 屋外の犬小屋の暑さ対策は?

小屋は風通しを良くし、すだれや断熱材で日差しを防ぐのが基本です。
近くに水場を設置すると安心で、必要に応じて小型クーラーや冷風扇を取り入れる飼い主さんも増えています。
「暑さ対策グッズ」との併用で安全性が高まります。

庭史ガーデンプランナーのコメント

人工芝やデッキは種類によって熱のこもり方が違うため、選び方次第で快適さが大きく変わります。
また、グリーンカーテンは植物の管理が大切で、庭史では植栽も含めてご相談いただけます。
暑さ対策は「人もペットも快適」がキーワード。ご家族全員が安心できる庭づくりを一緒に考えていきましょう。
外構・エクステリアや植栽のご相談は、庭史へお気軽にご相談ください。

 

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