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庭の中でペットにとって危険な植物とは?|安全な植物の選び方

2025.09.25

お庭づくり

犬や猫と一緒に庭で過ごす時間は、家族にとってかけがえのないひとときです。
走り回ったり日向ぼっこをしたり、自然の中でのびのび遊ぶ姿は癒しそのもの。
けれども一方で、庭には誤食やトゲによるケガ、さらには脱走やご近所への迷惑といったリスクも潜んでいます。
安心して楽しむためには、植物の選び方や配置に工夫が欠かせません。
この記事では「犬や猫に有害な植物」「安全に植えられる植物」、さらに「植物を置く位置やトゲの対策」まで具体的に解説。
犬や猫も家族も心地よく過ごせる庭づくりのヒントをお届けします。

庭に植物を植えるメリット

犬や猫の熱中症対策としても有効

まず注目したいのは常緑樹。シマトネリコやオリーブなどは一年中葉を茂らせ、庭に自然な木陰をつくります。
真夏の直射を和らげ、熱中症リスクを下げつつ、視線カットや簡易的な防音にも役立ちます。

リラックス効果と虫よけ効果

ラベンダー、ローズマリー、カモミールなどの宿根草やハーブは香りでリラックス効果が期待でき、虫よけにも一役。
誤食リスクの低い種類を選べば、犬や猫にやさしい植栽として安心感が高まります。
四季の彩りを楽しめるのも魅力です。

踏まれても大丈夫なグランドカバー

クラピアやタマリュウといったグランドカバーは「踏まれても大丈夫」。
走り回る犬猫の足腰にやさしく、泥はねや雑草の発生も抑えられます。
動線を邪魔せず、見た目も美しい下地づくりが可能です。

景観性と安全性の両立

植栽は見栄えを整えるだけでなく、暑さ・虫・騒音などの環境ストレスを軽減します。
庭史(にわふみ)では外構・エクステリア+植栽+動線設計をトータルで考え、「犬や猫に優しい木」と安全な草花を組み合わせ、
家族みんなが心地よく過ごせる庭をご提案します。

犬猫に有害な植物と危険部位

庭に植える植物の中には、犬や猫にとって有害な成分を含むものがあります。
きれいな花や観葉植物でも、誤って口にすると体調を崩すケースが少なくありません。
ここでは、代表的な「犬猫に有害な植物」とその危険部位をご紹介します。

アジサイ

葉や茎に「青酸配糖体」という成分が含まれており、誤食すると中毒症状を引き起こすことがあります。
少量でも嘔吐や下痢を招くことがあり、注意が必要です。

ユリ

猫にとって最も危険な植物のひとつ。
花粉・花弁・葉などほぼ全ての部位に毒性があり、腎不全の原因になります。
犬も大量に食べると中毒を起こすため、庭には植えないのが安心です。

スズラン

可憐な見た目とは裏腹に、全草に「強心配糖体」という有毒成分を含みます。
少量でも心臓や循環器に影響を与える危険があるため、特に要注意です。

チューリップ

春に人気の花ですが、球根部分に毒性が強く、誤食すると嘔吐やよだれ、下痢などの症状を示すことがあります。
掘り返すのが好きな犬猫には特に危険です。

ポトス

観葉植物として人気ですが、茎や葉に「シュウ酸カルシウム結晶」が含まれており、口にすると口腔内の炎症や強い痛みを引き起こします。
庭や室内での誤食に注意が必要です。

ゴムの木(フィカス属)

フィカス・エラスティカなどのゴムの木は、茎や葉から出る乳白色の樹液(ラテックス)に有毒成分を含みます。
口にすると口内や胃腸の炎症を起こし、よだれや嘔吐、下痢の原因になります。
観葉としては人気ですが、ワンちゃん・ネコちゃんのいる家庭では設置場所に注意が必要です。

アセビ・キョウチクトウなどの庭木系

庭木として使われることもあるアセビやキョウチクトウも、犬猫にとっては危険です。
アセビは葉に「グラヤノトキシン」、キョウチクトウは全草に強心配糖体を含み、少量でも中毒を引き起こすことがあります。
見た目は美しいものの、犬や猫が過ごす庭には避けたい樹種です。

このように、庭によく植えられる植物の中にも、誤食すると危険な植物があります。
症状は嘔吐、下痢、元気消失などが一般的で、重症化すれば命に関わるケースもあります。

万が一、犬や猫が有害な植物を口にした場合は、すぐに動物病院を受診することが大切です。
自宅で無理に吐かせたりせず、いつ・何を・どのくらい食べたかをメモして獣医師に伝えるようにしましょう。

犬や猫と庭を安心して楽しむためには、「犬や猫が食べてはいけない植物」を知り、あらかじめ避けることが重要です。
安全な植栽を選ぶ第一歩として、有害植物の知識を持っておきましょう。

 

安心して植えられる、犬や猫に優しい木・植物

庭づくりを楽しむうえで、「犬猫に無害な植栽」を知っておくことはとても大切です。
ここでは、安心して庭に植えられる木や植物をご紹介します。

パキラ

室内でもおなじみのパキラ。観葉植物として知られていますが、温暖な地域では庭木として植えることも可能です。
丈夫で成長が早く、管理も楽なため、ガーデニング初心者でも扱いやすい点が魅力です。

オリーブ

常緑樹で一年を通して青々とした葉を保ち、シンボルツリーとしても人気があります。
犬や猫にとって有害性が低く、木陰をつくる役割も果たすため、庭の快適性を高める効果も期待できます。

ソヨゴ・シマトネリコ

同じ常緑樹の中ではソヨゴやシマトネリコもおすすめです。
比較的毒性の心配が少なく、成長が早く管理もしやすいため、庭木として取り入れやすい樹種です。
柔らかい雰囲気の葉が庭全体を明るく見せてくれるのも魅力です。

ハーブ類

香りを楽しみたい方にはハーブ類がぴったりです。
特にカモミール、ラベンダー、ローズマリーは誤食リスクが低く、リラックス効果や虫よけ効果も期待できます。
暮らしに取り入れやすく、庭に彩りを添える存在です。

宿根草

タイムやセージは丈夫で「素人でも育てやすい」点が魅力。
季節ごとに花や葉色の変化を楽しめ、手入れが少なくても毎年庭を彩ってくれます。

グランドカバー

クラピアやタマリュウは「踏まれても大丈夫」な強さを持ち、犬や猫が走り回っても傷みにくいのが特長です。
泥はね防止や雑草対策にも効果的で、庭を清潔に保ちながら安心して遊べる環境を整えられます。

このように「犬や猫に優しい木や植物」を選ぶことで、庭は安全で快適な空間になります。
成長が早く、管理が楽なものを選べば、飼い主にとっても負担が少なく、長く楽しめる庭づくりが実現します。
犬や猫と家族みんなが安心して過ごせる庭を考える際は、こうした植栽を取り入れてみてはいかがでしょうか。

庭の安全性を高める動線・植栽の置き方

遊び場と植栽スペースを区切る

庭づくりでは、まず「犬や猫が遊ぶスペース」と「植物を楽しむスペース」を分けることが大切です。
遊びのゾーンは広めに確保し、植栽は花壇や仕切りの内側にまとめると安全性が高まります。
遊ぶ場所と植える場所を明確に区切ることで、誤食や踏み荒らしのリスクを減らすことができます。

動線を意識して走れる庭に

犬や猫が思いきり体を動かせるように、「走れる直線」と「回れるコーナー」を意識した動線設計が欠かせません。
庭全体に点在するように植えると、ぶつかったりケガをする恐れがあるため、植栽はできるだけ通路やコーナーから離して配置します。
動線を空けることで、自然に走り回れる庭になります。

危険植物は鉢植えで管理

ユリやアジサイなど誤食すると危険な植物は、地植えにせず鉢植えにして高所やフェンスの内側に配置するのが基本。
視覚的には楽しみつつ、口に入らない工夫が必要です。

宿根草・グランドカバーの活用

遊びゾーンに隣接するエリアには、踏まれても丈夫なグランドカバー(クラピア・タマリュウ)を敷くのがおすすめです。
走っても傷みにくく、泥はねや雑草を防げるため清潔に保ちやすいのが特長です。
宿根草のタイムやセージを境界や花壇の縁に植えると、彩りを加えながら動線を邪魔しないレイアウトができます。

常緑樹で木陰と安心をプラス

庭の要所に常緑樹(シマトネリコ・ソヨゴ・オリーブなど)を植えれば、木陰を生みながら夏の暑さを和らげ、熱中症対策にも効果的です。
視線を遮る効果や簡易的な防音効果も期待でき、犬や猫が落ち着いて過ごせる環境づくりにつながります。

外構・エクステリアと組み合わせてさらに安全に

植栽配置だけでなく、フェンスや仕切りと組み合わせることでさらに安心度が高まります。
遊びゾーンの外周に外構・エクステリア+植栽を組み合わせれば、自由に走れ、飼い主は安心して見守れる庭が完成します。
庭史では動線と植栽の置き方をトータルで考え、家族みんなが快適に過ごせる設計をご提案しています。

トゲのある植物(アガベ・サボテンなど)の管理方法

庭づくりの中で人気が高まっているのが、アガベやサボテンといったトゲのある植物です。
特にアガベはドライガーデンやモダンなエクステリアに映えるため、シンボルプランツとして選ばれることが多い存在です。
しかし、その一方で硬く鋭いトゲは、犬や猫がぶつかったり、誤ってかじってしまった際にケガや口内のトラブルを招くリスクがあります。
見た目の美しさに惹かれる一方で、安全管理は欠かせません。

アガベのトゲ安全対策

アガベは種類によってトゲの鋭さが異なります。
特にアガベ・アメリカーナやアガベ・アオテアロアなどは鋭い棘を持ち、接触すれば人も犬や猫もケガをしてしまう恐れがあります。
安全に楽しむためには、トゲ先端をカットするのが基本です。切った断面に保護キャップやガーデニング用テープを巻くと、より安心です。
また、トゲが比較的やわらかい「アガベ・アテヌアータ(トゲなしアガベ)」を選べば、デザイン性を保ちつつ危険性を下げることができます。

サボテンのトゲ処理方法

サボテンはアガベ以上に細かく鋭いトゲを持ち、刺さると抜けにくいのが特徴です。
犬や猫が接触した場合、皮膚や口内にトゲが刺さりやすく、誤飲するとさらに危険です。
安全に育てるには、小型種は室内や高所に置くことが基本。
大型の柱サボテンや金鯱のような品種を庭に植える場合は、柵やフェンスで囲って直接触れないようにすることが重要です。

置く位置を工夫する

トゲのある植物を庭に取り入れる際は、「置く位置」を工夫することで事故を防げます。
人や犬猫の動線から外れた奥まった場所や、花壇の後方に配置すれば接触のリスクが減ります。
玄関アプローチや遊び場の近くなど、日常的に出入りの多い場所には避けるのが安心です。

トゲのある植物は危険性がある一方で、独特の存在感があり庭全体を引き締める魅力があります。
庭史では、アガベやサボテンを取り入れる際に「デザイン性と安全性の両立」を重視。
植える位置や周囲の植栽との組み合わせ、フェンスや石材との調和まで考えたプランをご提案しています。
危険なトゲをただ避けるのではなく、工夫次第で安心かつ美しい景観を楽しむことが可能です。

犬や猫が安心して走り回れる庭を守るために、アガベやサボテンといったトゲのある植物は適切な管理と配置が不可欠です。
安全対策を取り入れながら上手に活用し、デザイン性も兼ね備えた理想の庭づくりを実現しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q.犬が食べても安全な庭木は?

比較的安全とされるのはオリーブやソヨゴなどの常緑樹です。
木陰をつくりながら、誤食リスクが低いため庭木におすすめです。
ただし、量によっては下痢などを起こす場合もあるため「食べない環境づくり」が基本です。

Q.猫が脱走しない植栽配置は?

通路やフェンス際に植栽を置くとフェンスを越えるための足場になってしまいます。
花壇や仕切りの内側にまとめ、フェンス上部にはネットや内傾をつけると安心です。

Q.トゲのあるアガベをどうすれば安全に楽しめる?

トゲ先端をカットし、保護キャップやテープを活用すると安心です。
トゲの少ないアガベ・アテヌアータを選ぶのも方法です。
配置は動線から外れた奥や花壇後方がベストです。

Q.誤食してしまったときの対応は?

嘔吐や下痢などの症状が出る可能性があります。
すぐに動物病院を受診し、何をどのくらい食べたかを獣医師に伝えることが大切です。
自宅で無理に吐かせるのは危険なので避けましょう。

庭史ガーデンプランナーのコメント

庭の植栽は見た目の美しさだけでなく、安全性を考慮することが欠かせません。
犬や猫にとって危険な植物を避け、安心して過ごせる配置を工夫することで、家族全員が心地よく楽しめる庭になります。
庭史ではデザイン性と安全性を両立した植栽計画をご提案いたします。

犬や猫と安心して過ごせる庭づくりには、危険な植物を避け、安全な木や草花を選ぶことが第一歩です。
さらに、植栽の配置や高さを工夫し、トゲや誤食への対策を取り入れることで、庭はワンちゃん・ネコちゃんにやさしい空間に変わります。
庭史では外構・エクステリア・植栽・動線をトータルで設計し、デザイン性と安全性を両立したご提案が可能です。ぜひご相談ください。

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