ペットに安全な秋の庭にするには?|落ち葉・害虫・台風対策のコツ
2025.08.21
庭づくり・育て方

秋は過ごしやすく、犬や猫にとって庭で遊ぶのが楽しい季節です。落ち葉に突っ込んだり、木の実を転がしたり、ワンちゃん・ネコちゃんの姿に思わず笑顔になる方も多いのではないでしょうか。
一方で、秋の庭には「落ち葉の誤食」「台風や強風でのフェンス破損」「ノミやダニの害虫被害」など、犬や猫の安全を脅かすリスクが潜んでいます。
飼い主にとっても、掃除のしやすさや日々の快適さをどう保つかは大きな課題です。
本記事では、秋に気をつけたいポイントとその対策を、庭史(にわふみ)ならではの視点から詳しく解説していきます。
夏から秋にかけて(残暑〜秋口の対策)
・残暑と日差しの強さ
9月に入っても真夏のような暑さが続くことがあります。人工芝やタイルは熱を吸収しやすく、表面温度が高くなると犬や猫の肉球が火傷してしまう危険があります。
遮熱タイプの人工芝を選んだり、シェードやパーゴラ、植栽を活用して庭に日陰をつくることで、ワンちゃん・ネコちゃんが安心して遊べる環境を整えられます。特に日差しの強い南向きの庭では「日陰づくり」が欠かせません。
・台風・強風対策
秋は台風シーズン。庭に置いてある鉢植えや軽いガーデングッズ、簡易フェンスは強風で飛ばされやすいので注意が必要です。
台風が来る前に片付けたり、固定グッズを使って動かないようにしておきましょう。
また、既存のフェンスや門扉も台風前に点検し、ぐらつきや支柱の緩みがあれば補強しておくことが大切です。庭や屋外で過ごすワンちゃんやネコちゃんは、台風前に早めに室内へ移動させてあげると安心です。
台風の後は、フェンスの破損・倒木・水たまりやぬかるみも必ずチェックしましょう。水たまりは蚊や害虫の発生源になり、ぬかるみは泥はねで庭や室内が汚れる原因になります。ペットや飼い主のケガを防ぐためにも、こまめな確認と早めの対応を心がけてください。
・食欲と体重管理
秋は「食欲の秋」といわれるように、人と同じく犬や猫も食欲が増しやすい季節です。気温が下がって過ごしやすくなる分、運動量も増える傾向にありますが、ついおやつを与えすぎると体重増加につながります。
お庭遊びの時間や運動量を調整しながら、食事のバランスを意識することが大切です。特にシニア犬や室内飼いのネコちゃんは体重管理が健康寿命に直結します。
・換毛期(夏毛から冬毛)
秋は犬や猫にとって「換毛期」となります。ワンちゃん・ネコちゃんの毛が抜けやすく、庭で遊んだあとは被毛が多く落ちていることもあります。そのまま放置するとダニやノミの温床になりやすいため、ブラッシングで毛を取り除く習慣をつけましょう。
庭での毛づくろい後は、地面の掃き掃除を一緒に行うと清潔さを保てます。
庭史では、防風フェンスの設置や既存フェンスの補強工事、植栽と組み合わせた外構設計などやトータルでご提案可能です。季節の変わり目も、犬や猫が安心して過ごせる庭づくりをお手伝いします。
秋特有のリスク対策
・落ち葉のリスク
秋といえば落ち葉の季節。庭いっぱいに舞い散る落ち葉は風情がありますが、犬や猫にとっては思わぬ危険も潜んでいます。
特にワンちゃんは好奇心旺盛で「落ち葉に突っ込む」「落ち葉を食べる」といった行動をしがちです。枯葉を飲み込むと消化不良を起こしたり、嘔吐・下痢の原因になることがあります。
実際に「庭で遊んでいた柴犬が落ち葉を食べて数時間後に嘔吐し、病院で点滴を受けた」という事例も報告されています。少量なら自然に排出されるケースもありますが、大量摂取は危険です。
濡れた落ち葉はカビや雑菌の温床になりやすく、口にすると体調を崩すリスクが高まります。こまめな掃き掃除やブロワーでの清掃を習慣にして、清潔な庭を維持しましょう。
さらに、集めた落ち葉をゴミ袋で処分するだけでなく、一部を堆肥として活用することも可能です。ただし、必ず犬や猫が触れない場所で管理するのが鉄則です。
・木の実の危険
秋はドングリや椿の実など、木の実が落ちる季節です。可愛らしい見た目とは裏腹に、犬や猫にとっては危険な存在。
消化できずに腸閉塞を起こしたり、中毒症状を引き起こすこともあります。ワンちゃん・ネコちゃんが遊ぶエリアの近くにこうした樹木がある場合は、落ちてきた実を早めに片付けることが大切です。
危険な木の下はフェンスやネットで立ち入りを制限するのも有効な方法です。
犬や猫に有害な木の実・植物の一例
木の実・植物 | リスク | 症状例 |
---|---|---|
ドングリ | タンニンによる中毒 | 嘔吐・下痢・元気消失 |
銀杏(ぎんなん) | 中毒物質含む | 痙攣・下痢 |
椿の実 | 消化不良 | 嘔吐・腹痛 |
こうした木の実は犬や猫にとって危険です。
庭に植える際は配置を工夫したり、実が落ちる時期だけ立ち入りを制限するなどの対策を取りましょう。
・秋雨による泥汚れ
秋は雨が多く、秋雨前線によって庭がぬかるみやすくなります。土のままの庭では泥はねがひどく、犬や猫だけでなく人の靴や衣類も汚れやすいのが悩みどころ。
特にぬかるんだ地面は滑りやすく、ワンちゃん・ネコちゃんの足腰への負担にもつながります。人工芝やデッキを部分的に組み合わせると、泥はねを防ぎつつ掃除の手間も減らせます。
また、ぬかるみにできた水たまりは蚊や害虫の発生源になるため、雨上がりには庭をチェックして水が溜まっていないか確認しておきましょう。
・害虫・病害虫
涼しくなったからと油断しがちですが、秋もノミやダニは活動が活発です。落ち葉や草むらは彼らの格好の隠れ場所であり、犬や猫の体に付着してしまうことも少なくありません。
庭の雑草を短く刈る、落ち葉を放置しないといった基本的な管理が、ダニ対処法の第一歩です。さらに虫よけ効果のあるハーブを庭に植えると、天然の害虫対策にもなります。
例えばレモングラスは爽やかな香りがありながら蚊を寄せつけにくい効果が知られています。ローズマリーは常緑で育てやすく、ノミやダニを忌避する作用があるといわれています。ラベンダーは美しい花とリラックス効果のある香りを楽しめるうえ、虫よけ効果も期待できます。
これらのハーブは庭に彩りを添えながら、犬や猫が安心して過ごせる環境づくりに役立ちます。
人工的な薬剤を使うのに抵抗がある方にとっても、天然の虫よけとして取り入れやすい方法です。
犬にダニがつかない方法やマダニ駆除の方法を調べる方も多いですが、日常的な庭の手入れが最も効果的な予防策といえるでしょう。
庭史では、泥はねを防ぐ動線設計や、照明・外構・エクステリアを組み合わせた「犬や猫に安心な庭」をプランニングしています。落ち葉や木の実の管理、秋雨や害虫への対策まで、季節ごとのお悩みをご相談ください。
季節ごとの庭メンテナンスまとめ
犬や猫が安心して過ごせる庭を維持するには、季節ごとに異なるポイントを押さえたお手入れが必要です。
・夏から秋
- 人工芝・タイルの温度管理(遮熱人工芝・シェード設置)
- 台風・強風対策(鉢植えや軽い柵の固定、フェンス点検)
- 台風後の安全チェック(フェンス破損・倒木・水たまりなど)
残暑の厳しい時期は肉球の火傷防止が欠かせません。
また、秋口は台風が多く発生するため、事前の固定や補強、台風後の点検が重要です。
・秋
- 落ち葉掃除(誤食・ダニ・ノミ対策)
- 木の実の片付け(ドングリ・椿などの誤食防止)
秋は落ち葉掃除と台風後の点検が重要です。落ち葉は犬が食べてしまう危険性や、ダニ・ノミの温床になるリスクがあります。濡れるとカビや雑菌が繁殖して嘔吐や下痢の原因になるため、掃き掃除やブロワーで定期的に片付けましょう。木の実も誤食のリスクがあるため、犬や猫が遊ぶエリアはこまめな管理が安心につながります。
・秋から冬
- 雑草処理(害虫の隠れ場所を減らす)
- 泥はね・ぬかるみ対策(人工芝・デッキの導入)
- 枯れ枝・残葉の片付け(病害虫の越冬防止)
初冬にかけては雑草処理や泥はね対策が大切です。秋雨で庭がぬかるみやすく、泥汚れや滑りやすさの原因になります。人工芝やデッキを部分的に取り入れると、掃除の負担も軽減できます。さらに冬の入り口には、枯れ枝や残った落ち葉を整理し、病害虫の越冬を防ぐことが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 犬が落ち葉を食べてしまったら?
少量であれば大きな害が出ないこともありますが、枯葉は消化が悪く嘔吐や下痢の原因になります。
もし大量に食べてしまった、吐き戻した、元気がないといった様子が見られる場合は、すぐに動物病院へ相談してください。
庭ではこまめに落ち葉を掃除し、ワンちゃんが突っ込んで遊ぶ場所は清潔に保つことが安心につながります。
Q. 秋にダニ・ノミは多い?
涼しくなる秋は、実はダニやノミが活発に動きやすい季節です。落ち葉や草むらは彼らの隠れ場所になり、犬や猫に付着してしまうことも。
庭の雑草を短く刈る、落ち葉をためないといった管理が最も効果的な予防策です。さらに、遊んだ後はブラッシングを習慣にして、ワンちゃん・ネコちゃんの体を清潔に保ちましょう。
Q. 夜の庭遊びで気をつけることは?
秋は日が短く、夕方以降の庭遊びは暗さがリスクになります。段差や障害物にぶつかる危険を減らすため、センサー付きの夜間照明やソーラーライトの設置がおすすめです。
特に足元を照らすラインライトを取り入れると、ワンちゃん・ネコちゃんも安心して動けます。飼い主も庭の安全確認がしやすくなり、快適な庭時間につながります。
庭史ガーデンプランナーのコメント
秋は、庭が美しい季節ですが、その一方で「落ち葉」「木の実」「害虫」など犬や猫にとって注意すべきリスクも増えます。
さらに、残暑による肉球の火傷や、台風・強風でフェンスが破損する恐れなど、季節特有のトラブルにも気を配らなければなりません。
庭史では、防風フェンスや泥はね対策、夜間照明の設置に加え、床材や植栽までトータルで対応可能です。
安全性と快適さを両立させる設計で、ワンちゃん・ネコちゃんも家族も安心できる庭づくりを一緒に形にしていきましょう。
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